アインシュタインより愛を込めて〜The only source of knowledge is experience 感想
今回はGLOVETYより発売の アインシュタインより愛を込めてを完走したので 感想を語って生きたいと思いやす
まず特徴としてGLOVETYは新しく立ち上げられたブランドではありますが
メインライターははつゆきさくらやSummerPocketsのメインライターで有名な新島夕さん 音楽も竹下智博さんと怪物揃いでこれから新作が楽しみなブランドとなってます
さて、この辺で個別感想に入りたいと思います
ここからネタバレが入りますのでご注意ください
まずは共通ルート いや開幕から性格がマジで終わってるTwitterにいる他者を見下してるタイプのオタクの知能を天才にした様なやつでした。最も彼がこのドンドン人に打ち解けていく様を見るのはこの作品の醍醐味でもあるのですが。 個人的にこの時点で惹かれたのは新田さんですかね 巨乳!年上!お姉さん系!っていうガチ性癖しかない エッチモンスターで開幕は彼女にしようと決めていました
また、最初は主人公がガチのボッチのせいでエロゲに必須な気のいい友人枠がいないやん!😠ってなってたんですけど
そこを僕っ子月に3本エロゲやる怪物こともーちゃんが上手いことやってくれてましたね。グッドです。
個別ルート
個別ルートでは主人公が辿る可能性のあった末路が キャラクター毎に描かれていたと思います。 それは時に魂の消失であり時に擦り切れさせてしまうのであり、ただそれでも各々で結ばれていた女性達によって完全なバッドエンドにはならずそこには小さな希望が見えると言った展開であり希望厨である自分にとっては 満足のいくものでした。
自分の攻略順は 新田忍→西野→坂下→ロミ→グランド の順番になりました。 個人的には悪くなかった気がしますが 新田さんの前に坂下さんをやっておくのもありかもしれないです。
という事で新田さんから順に感想を
「忍ルート」
彼女に関していえば
聖母
というのがしっくり来ました。
彼女は最初から性格最悪の主人公に優しく、子供にもお年寄りにも昭和発想の父にさえ優しかった。
主人公と結ばれて妊娠してから主人公が何も言わずに消えて
いきなり帰ってきても「おかえり。」と何も聞かずに開口一番に言ってくれたんですよね。主人公の子が元気に活動していて新田さんにおかえりと言われるシーンは涙でした
何で知ったか忘れたんですけど古い小説か何かで主人公が浮気して、散々な目にあって最後は妻の戻る家に帰るんですけどその時に妻は随分と遅かったのねとしか言わないで夫を迎え入れる作品があってその時と同じ気持ちになりました。
もちろん浮気はNGですがね
彼女と次の佳純ルートは比較的前座というか伏線及びエロゲ恋愛要素感が強めです
もちろん内容はしっかりしてよかったですがね
ちなみにこのルートを終えた直後にハンバーグを食べたくて近くのチェーンじゃない洋食屋にハンバーグを食べに行こうとしたら改装中でおわああああああああ💀💀💀💀💀💀💀💀💀ってなりました
という事で
「佳純ルート」
彼女に関してはまさに
ボーイ・ミーツ・ガール
でしたね。
スポーツを頑張る少女とそれを助ける頭脳系主人公
王道中の王道といった感じでした。
ただ前半の泣いている佳純を見つけて最後にそれをトリガーにするのはめちゃくちゃよかったです。普通に涙腺ゆるいオタクなんで泣いちまいました。
エッチシーンが個人的にめちゃくちゃ良かったですね。やっぱり巨乳なんだよなぁ
ここで一句
乳袋 夢がいっぱい 乳袋。(カスの松尾芭蕉、松尾バリシコろう)
「唯々菜ルート」
個人的には
第2のメインヒロイン、key作品的な悲しみ
でした。
特に皆から忘れ去られるという所が新島夕担当と思われるSummerPocketsの
うみちゃんに繋がるところがあり本当に胸が痛みました。
人はみんな1度は自己とは何か、更にいえば存在するとは何かということについて考えると思うんですけどやはり認知されない事には存在しているとは言えないと思うんですよね。結局忘れ去られるって言うのは死と同意義というか人々の記憶にあるならばそれは生きていると思うんですよ僕かァ。
佳純とはまた別のフツーの恋愛というか初々しいラブコメというより恋愛漫画的な恋愛で一番はっきりと恋をしていた気がします
そんで普通of普通の少女である唯々菜ちゃんの真実に迫っていく様を見ているだけで手汗が凄かったです。
ちなみに船で最後にバイバイをするために手を離すところでガチで泣きました。
最後まで彼女が手にできなかった普通を追い求めていたのだと思うと涙は止まりませんでした。
自分の心の内が他人に聞こえるって想像するだけで恐ろしいですよね。
街中のめちゃくちゃエロ〜い女性見つけて
「あかんめっちゃタレカキたいなぁ」っていう心の我が田中が顔を見せる事ってあると思うんですけどそれが他人に聞こえたらそれは暴力であり犯罪ですもんね
そして彼女の本当の正体である蛍、メシアがここで明らかになる事によって
後のロミルート、グランドフィナーレが輝く訳でしてそういう意味でも第2のメインヒロインだと思います。
個人的にロミちゃんルートを除けば1番好きで1番切ないルートだったと思います。
「ロミルート&グランドフィナーレ」
正史にしてメインヒロインであるロミちゃんルートですが
怒涛の伏線回収と感動と熱いシーンで感情がグチャグチャにされました
いやマジで
まずロミルートなんですが前半で各ヒロインルートのフラグを拾いながら解決していく感じで、そうなると当然唯々菜ちゃんが途中で消えちゃうんですけど
またその消え方がめちゃくちゃ切なくて悲しくなりましたね。
各ルートで散々気にならせてた主人公とロミちゃんの過去についてはかなりハードなものがあり、やはり子は親を選べないからしてその負荷が大きいよなぁと思いました。
ただロミちゃんって本当に強い子で、健気なんですよ。
どれだけ親が壊れても、主人公が世界を滅ぼす可能性があったとしても彼女は
完全に挫けることはなくて、それが最後に希望を残してくれたのだと思います。
グランドフィナーレではきっちりと伏線や設定が回収されていて非常によかったです。もちろんある程度考察の余地を残してくれる作品もいいんですけど
この作品は割と短時間で終わる割にはとにかくしっかり説明してくれた上で回収してくれてて、SFだけど終わった後に疑問が残る点が無いこともかなりの評価点です。
主人公がアインシュタインになって、佳純が最初に気付く展開も共通ルートの話が活かされてて嬉しくなりましたね。
普段はよくいるようなモブ高校生にも優しさが垣間見える所があって、ご都合的と言ってしまえばそれまでなんですけど人間って純粋に悪意ばっかりじゃなくて暖かい一面があるんだなぁと思いましたね。
そんで地味に重要な星ちゃんなんですが彼女にも人の子と思える一面が結構見えてグッと来ましたね。
彼女は基本的に常に前向きで健気なんですよ。だから鯨にも億さず飛び込んでくれた。そして根本的に解決できないとわかった上でそれならば2人で共に消滅しようという冷静さを持っていました。そんな彼女でさえ主人公においていかれた時は泣いてしまうんですよ。普段前向きな彼女だからこそ胸に来ましたね。
鯨の扉が開かれようとするシーンでは主人公の抱いていた愚かな人間だらけの世界よりも真理を取ろうとする主人公(幼少期)と確かに愚かかもしれないけどそれでも真理より何より大切な人がいる、そんな人達が沢山いる世界を選ぼうとする主人公とのシーンは胸が熱くなりました。実際世界には普通では計り知れない酷い人はいるでしょうし、普通の人ですら人間以外の犠牲に成り立っているものです。環境問題やフードロスを見ていれば一部の優れた人間だけが生きていければいいじゃないかと思う事もあるかもしれません。ただそれでも人ってやっぱり誰かの為にはなってるし誰かは心からその人の事を思ってくれる人がいるんですよ。知識は人に時に間違いを起こさせる。しかしきっと正しい方向に使ってくれるというのは主人公の父であり新島氏の心からのメッセージだと思います。
そして主人公が肉体を取り戻してから黒幕である叔父との場面。
1枚噛んでいるというのは佳純ルートなどで分かりきっていた事ですが
まさか父親殺しの犯人とまでは思いませんでした。個人的には主人公までもがいなくなったことで壊れてしまったと思っていたので。
そしてマキナが出てきた所で絶体絶命の中まさかのアインシュタインが復活を遂げる訳ですがここからの流れはずっと泣いてましたね。
主人公が失明から復活するきっかけを与えてくれたアインシュタインin父親が
ここに来てもう一度息子を、世界を守るために立ち上がってくれるというのは
胸の当たりがグッと熱くなり、涙も出てきました。
アインシュタインより愛を込めての一文には鳥肌さえたちましたね。
そして帰ってきた日常の中で主人公は魂を強く、町に火を灯すのです。
総合感想
この作品には他の人も同じような事をきっと言っていると思うのですが
人(自己)とは、魂とはというものがこの作品の根底にあると思います。
それが最後の父親vsマキナ(AI)の構図などに現れているのであって
現代社会においてAIというのは1つのシンギュラリティであって
人々の生活をこれから格段に良くしてくれるものであると考えられているんですが、結局機械任せにしていては「魂」は強くならないんですよね。
悩んで、苦しんで、足掻いて、その果てに出した結論だからこそどの様な結末であっても1つの「経験」として会得できると思います。
まさに副題でありアインシュタインの名言である
The only source of experience knowledge is experience.であって
AIの限界が必ずあるのです。マキナが死を恐れ忌避したように全能のAIでさえ越えられない壁として死があります。もちろん人間も不老不死とはいきません。
しかしそうだとしても愛内浩太が、主人公が、ロミが立ち上がってきたように
人は前を向くことで死さえも乗り越えられるのです。
在り来りな結論にはなったかもしれませんがプレイした直後、熱いうちに書いているのであまり推敲もない文章で終えたいと思います。
秋には4時間程度の1年後の話が追加されるようですのでやったら追加で感想を書きたいと思います。
閲覧していただき誠にありがとうございました。